やっぱりプログラミングかな?
ネットでSTEAM教育を調べるとプログラミングのオモチャが良く出てきますが、3歳~4歳くらいの子はプログラミングの前段階を養う時期です。
ですので、安易にSTEAM教育だからプログラミング!と結びつけず、色々な遊びが大事です。
実際STEAM教育は理科、技術、工学、芸術、数学教育の分野に分かれていますが、プログラミングはこのうちの技術だけですので、3歳や4歳といった年少くらいまでは他の分野に力を入れましょう!
特にS, E, Mの分野、なかでも理科数学は幼児期と成長後との学力が強く繋がっていると研究されていますので、早いうちから積極的に取り入れていってほしいと思っています。
塾の経営で1000人の生徒を見てきましたが、成長したときに理科数学が苦手だと本当に克服できませんので。。。
他の理科や算数が苦手な子が増えるんじゃと危惧してます笑
そんな3歳~4歳のSTEAM教育ですが、じゃあ具体的に何やろう…?ってなりますよね?
今回は3歳~4歳のお子さんをお持ちのパパママ向けに、STEAM教育の進め方やおもちゃ、本を各分野別で紹介していきます。
もちろんプログラミングのオモチャを楽しんで遊べるのであれば全然OKですが、その他についても何かしら参考になればと思いますので是非見ていってください!
3歳・4歳にとってのSTEAM教育例とお勧めの本やおもちゃ
では具体的に何をするのがSTEAM教育?となることと思いますので、それぞれの項目を具体的な例を挙げつつ見ていきましょう!
ちなみにSTEAM教育のA、Art(芸術)については専門外なので説明できません。すみません。。。
S:科学的素養|3歳・4歳でSTEAM教育の下地をつくる
まずはScience、科学的素養のレベルですね。これくらいの年齢向けだと理科と表現したほうが伝わりやすいかもしれません。要は自然科学に対して興味を持たせる活動が3歳・4歳向けのSTEAM教育のメインになります。
ここで自然科学と言っていますが、木や生き物の自然だけでなく天気や力といった分野も含まれる点は注意してください。
では具体的なSTEAM教育の活動を挙げていきますが、基本的には『観察』です。
それも目だけではなく手や匂い、音などいろいろな物を使って観察することが理科への興味を育んでくれますよ。
- 散歩しながら植物を観察する(生物)
⇒帰ってから図鑑で調べなおすとさらにGood - 水遊びや輪ゴム遊び・磁石遊び(物理)
⇒起きる現象を言葉にしてあげましょう
例:力を強く入れるとゴムが伸びるね!など - 色々な物を触って比べる・叩く・においを嗅ぐ(化学)
⇒物による温度差、音の違い等。簡単な料理でも化学ですよ! - 石を比べる・天気や季節の違いを観察する(地学)
⇒毎日の天気や・雲の形など。図鑑で調べるとよりいいですね。
でも意識しないと気付かないかも。。。
本当にすぐ出来ます。ただ、『自然』科学の名の通り、普段から周りにありふれているものへの探求であるところがポイントですね。
特に物理分野は目に見えない『力』などを扱うので、パパママがしっかりと言葉にして伝えてあげることが大切ですよ。
このような『ありふれたものに興味を持って調べることが凄い事!』とお子さんが思えるようにお話してあげてください!
科学要素のSTEAM教育におすすめの本やおもちゃは?
この分野に一番おすすめなのは本。それも図鑑です。
私の家では2歳と4歳の娘がいますが、図鑑の数は20冊くらい揃いました笑
気になったら図鑑で調べてみる、面白そうだから一緒に図鑑を見てみる、興味を持つきっかけにしてほしいから図鑑を置いておくなど、どんな使い方でも全然OK。
3歳を超えてくると自分では読めなくても大型の図鑑を喜んで見てくれることが多いですよ!
おススメの図鑑の選び方についてはこちらの記事も参考にしてみてください
T:技術的素養|3歳・4歳はまだまだ日常レベルのSTEAM教育
お次はTechnology、技術分野ですね。デジタル技術と言ってもいいかもしれません。
良く『STEAM教育』と調べるとピックアップされるプログラミング的な分野もこちらに入ってきます。
ですが、3歳・4歳にはプログラミングと称するおもちゃは全体的にやや早いと言わざるを得ません。
何故ならこれくらいの年齢だとプログラミングの概念が理解できるほど脳が発達していないことが殆どだからです。
では具体的にこの分野はどんなレベルの活動をすべきかというと
- 順番が関係してくる遊びや活動
⇒説明書を見ながらの工作・折り紙、毎朝の支度の順番等
⇒パパママが一緒に説明しながら取り組みましょう - 条件が関係してくる遊びや活動
⇒雨だから長靴、寒いから長袖等、理由を説明しながら生活
⇒ルールがある遊び全般 - 絵本をしっかり読んであげる
⇒物語の繋がり・前後関係を把握してもらう
実際、ルールにのっとった遊びなら何でもOKですし、日常にも順序や条件といったプログラミング的な要素があふれているので、まずはSTEAM教育という観点よりも生活がしっかりと一人で出来るように促してあげましょう。
ルールにのっとった遊びもある程度の下地が必要ですので、まだまだいろいろな面が成長してから(5歳以降)でもこの分野は遅くないと思います。
技術要素のSTEAM教育におすすめの本やおもちゃ
一般的なプログラミングおもちゃなどは私は少なくとも5歳以上からの利用をおすすめしていますので、それ以外の技術要素を育むおもちゃを紹介していきますね。
- 積み木や磁石ブロック
⇒重ねる順番などが簡単にできるプログラミング要素
⇒この後の工学分野と合わせてピタゴラスシリーズがおススメ - すごろく(4歳半ごろ)
⇒決まった数進む、命令に従う等プログラミング要素がたくさん - 簡単なトランプ遊び
⇒数学と合わせてルール遊びの練習
⇒7並べは規則性のトレーニングにもピッタリ!
この年齢だと順序、ルール、数といった、プログラミングの前段階を重視した遊びを心がけてもらったほうが効果的です。
また、おすすめの本ですが、どちらかというとパパママがプログラミング的な考え方を学ぶ本のほうがおススメだと思っています。
幼児に出来るプログラミング的な能力を知るほうが有効と思っていますので。
そういった意味では、幼児から小学校低学年向けのプログラミング『的』要素を教えてくれるものとしてZ会プログラミングコースの無料資料を貰ってみてみるのが分かりやすいと思います。
日常生活の『ココ』がプログラミング要素だよという点を教えてくれるのでとっても参考になりました。
E:工学的素養|3歳・4歳はSTEAM教育の遊びだらけ
続いてEngeneering、工学分野です。
一言で工学と言っても、建築工学や機械工学、電子工学など本当に幅が広くなっていてピンとこない方もいるかもしれません。
要は数学理科を使って生活に役立つものを作るのが工学とこの場では割り切ってしまいましょう。
ですので、色々な物を作る遊びが3歳・4歳むけのSTEAM教育ではメインになります。
ではまた具体例を挙げていきますね。
- ブロックや積み木を使って何かを作る
⇒人形のための家作り等、目的を持ったものを作ると◎ - 簡単な迷路遊び
⇒ゴールするという目的のために思考する遊びです! - 簡単なおもちゃ作り
⇒遊ぶものを作る過程がそのままSTEAM教育! - ギミック付のオモチャ全般
⇒車やロボットなど特定の操作で動くおもちゃはそれだけで工学。
どれも本人だけで遊べることとそうでないことと分かれると思いますが、どちらも立派なSTEAM教育に繋がります。
ですが工学の遊びは『作る』など『目的のための過程そのもの』がSTEAM教育のメインですので、そのことを念頭に、かつ本人が楽しめるレベルの物を選んであげてください。
工学のSTEAM教育にお勧めの本やおもちゃは?
ここでおすすめしているのはおもちゃ。磁石ブロックおもちゃの、特にピタゴラスシリーズをおすすめします。
このシリーズは遊び方が豊富で『目的を持った建築』という要素が豊富なのと、マグフォーマーなどの磁石ブロックと比べると比較的磁力が弱めであることから、壊れないよう構造的な試行錯誤をする機会がより多く得られます。
よければこちらの記事も参照してみてください
また、やや難しいながらも仕掛け付きで楽しく読める絵本
きかいの仕組み図鑑もおすすめ!
日常的に目にする機械の中身が楽しく見れるので、機械的なものに興味を持つきっかけにもなりますよ!
興味を持ったらより詳しい機械の図鑑系統へとシフトしていっても良いですね!
M:数学的素養|一番意識して欲しいSTEAM教育
芸術は飛ばして最後のMath、数学ですね。
副題にもありますが、一番意識して欲しいSTEAM教育はこの数学要素になります。
幼児期から英語や運動、習字などいろいろな教育に力を入れてきたご家庭でも、数学要素をおろそかにしてきただけで進路が狭まる家庭をたくさん見てきたので、ぜひ取り組んでください!
では数学が得意に育てるには3歳・4歳では何が出来るかというと
- 色々な物の数を意識する習慣をつける
⇒おやつの数・おもちゃの数・お風呂で10まで数えるなど等 - 形を意識する遊びなんでもOK
⇒家の中で四角のもの探し
⇒外で知っている形を探すなど等 - 仲間分けや分類遊び
⇒お片付けと一緒にやってもOK
⇒人形や車などを仲間に分けて集めるなど等
などが簡単に始められます。
ただ、数学については
- 理科と同様に常に身の回りにあふれている
- にもかかわらず明確な形はなく『概念』である
という点から、普段から取り入れるのがさらに難しくなります。ですので出来る限り目に見える形で準備して欲しいと思います。
数学のSTEAM教育におすすめの本やおもちゃは?
数学のSTEAM教育は上でも書いた通り、効果が出るように取り入れることが大変です(だからこそ苦手とする中高生が多いのだと思いますが)。
ですので、数学が苦手なパパママのご家庭には、まずは『どんなことが数学か』を学ぶ意味でも次の絵本をおすすめします。
この『はじめて出会う数学の絵本』シリーズは、理数系大得意な私が見ても感心するような作りになっていました。
3歳にはまだ少し早いですが、4歳ではゲームやクイズ感覚で読めますし、『これも数学なんだ!』といった発見がパパママにもあると思いますので、できれば1と2はお家に持っておいて欲しいと思います。
絵本ってことは幼児にもわかる数学の内容なんだね!
その他にも数学のSTEAM教育でおすすめのおもちゃとして
- おはじき
⇒数を数えるなら実物で。 - カレンダーやデジタル時計
⇒数字が常に見えるところに! - 電卓やタイマーなど
⇒触って数字が変わるおもちゃとして!
などなど、いずれも100均で買えるものでOKですので、出来るだけ数字遊びが身近になるよう心がけてあげてください。
こちらの記事も参考にしてみてください
STEAM教育を伸ばすには日常との繋がりも超重要!
ここまで3歳・4歳向けのSTEAM教育のおすすめとして書いてきました。
しかし、STEAM教育をうまく行うために重要なのはオモチャや本をつかった教育だけではなく日常生活との繋がりです!
お勉強じゃなくて?
お勉強についても同じことなのですが、教育内容は実体験と結びつくことでその効果がとても高まります。
例えば紙や机の上でのお勉強にこだわって学んだことを体験しないと、それこそSTEAM教育の工学や技術といった分野への応用がどんどん効かなくなってしまいます。
言葉で言えば応用力・問題解決力といった能力になるのですが、これらを言い換えると『学んだことを使って問題を解決する』能力ですので、どうしても実際に活用することが重要になってくるんです。
なのでこれまで紹介した内容、おもちゃであれ絵本であれ図鑑であれ、実体験と結びつけることを意識しておいてください。
- 車のオモチャは実物も見る
- 理科や図鑑の内容は試す・体験してみる
- 建物の作りを見てブロックで再現してみる等
私もSTEAM教育を勧めていますが、ネットで調べてみるとこの『体験』という部分をすっ飛ばしているおもちゃや教材がたくさん見受けられます。
パパママとしては手間が増えることかもしれませんが、ぜひ実体験をSTEAM教育に取り入れてください!
おまけ:3歳・4歳のSTEAM教育に優れた幼児教材
色々とこの記事の中で書いてきましたが、STEAM教育をいろいろ考え、取り入れながらお子さんと過ごすというのは大変だと思います。
STEAM教育の内容を探すこと自体を楽しめるご家庭であれば全然問題ないのですが、探して教育して実体験してとなると、なかなか難しいと感じるパパママも少なくないと思います。
そういった場合は、上のプログラミングでも少し名前が出ましたが、プログラミングではなく通常のZ会幼児コースがSTEAM教育を意識するうえではとてもおすすめです。
Z会幼児コースは明言こそしていませんが、STEAM教育の『科学・工学・数学の要素を生活と結びつけて実体験する』という部分がとても優れています。
『遊びと科学・工学を繋げた課題』や、『数学や理科と結びついた料理体験』など、なんでSTEAM教育って銘打ってないのかがかえって不思議に感じるくらいです。
こちらも資料は無料で請求できますし、請求後のしつこい勧誘などもありませんので、一度見てみることをおすすめしますよ。