こんにちは!今回は私が塾で関わってきた中で、理系が得意かつ優秀だった生徒達のパパママがどのようなことを意識して育ててきたのか調査した結果をお話します!
参考になるね!
- 理系が得意な中高生のパパママに聞いた子育て
⇒幼少から理系的な教育を実施
⇒遊びも理系要素が多い - 理系が苦手な成績上位生徒の体験談
- 後々に理系を克服は難しい
私が見てきた1,000人の中高生の中で、特に優秀だったり理系科目が大好きに育った生徒たちを、パパママは具体的にどのようなことを意識して育てたのか、実際に聞いたお話を紹介しますので、ぜひ見ていってください。
目次
理系に育てたパパママが子供の幼少期に意識してきたことは?
理系の国立大学に進学した生徒や、理系が得意で学年でも最上位の成績をもつ生徒たちのパパママにアンケートをとってみました!
意外と簡単に共通点が見えてきましたので紹介していきますね!
理系に興味を持つように話題を提供していた
理系が得意な生徒ご家庭で共通していることとして意識的・無意識的関わらず
普段から理系の情報が豊富に提供されていました。
次に紹介する事例はどれも最上位の成績を持った中高生のパパママから聞いた話です。
事例①:幼少期から受験まで理系の教材を提供
成長してから(中学以降)も「数学が活躍する小説」や「論理思考力クイズ」を買って一緒に楽しんでいます!
兄は国立医学部へ、弟は準難関理工学部へ進学していったご家庭のお父さんのお話です。
こちらは幼児期から大学受験まで意識的に取り組み続けた結果、非常に優秀な理系兄弟に育ちました。ついでに全員サッカー大好きです。幼少期から大学受験まで、お父さんが積極的に話題と学習内容を提供していました。
兄弟ともに理系学問に対する好奇心が旺盛で、中学生の時点で高校数学や大学数学にも興味を持って私に色々質問してくれました!
事例②:理系の良さを幼児期から受験まで刷り込まれた
でも学校の勉強・宿題はしっかり見ながら育てて、おじいちゃんが工学の話や電気系の話をいつも話題に出してました!
高専に入学しその後準難関レベルの国立工学部へ編入した男の子です。
両親ともに勉強は得意ではないお家でしたが、小学校から勉強に向かう環境をしっかりと作っていたご家庭です。
勉強習慣をつけたうえで、生徒のおじいちゃんが小さい頃から工業系の話をしょっちゅう話題に出して、パパ曰く半分洗脳的な形で理系の良さを刷り込んでいったそうです。
ちなみにこの生徒のために私も大学数学を勉強し直しました。
事例③:小さい頃から科学キットや子供向け理系雑誌を与えた
でも保育園のころから科学キットや雑誌を買ったりしていたら、いつの間にか自分たちで勝手に実験遊びをするようになってました。
2人兄弟そろって国立理系学部へ対して勉強もせず合格しました。
こちらは本当に特別なことをした覚えがないとのことでした。幼児期から定期的に科学キットや子供の科学を買っていたとのことですが、その他は普通に過ごしていたとのこと。
興味を付けてしまえば勝手に賢くなったみたいですし、理系の勉強に興味があった結果、学校の授業での呑み込みがすごくよかったです。
理系は生まれつきではないけど興味を持つには相応の対応が必要
一通り塾の懇談時に聞き取りを行ってみましたが、理系が得意となった働きかけとして、その大小はあれど家族が普段から理系の話題や機会を提供していました。
という家庭は全くありませんでした!
この辺りは理系の親を持つ子供が理系に育ちやすいことと一致しますね。
理系脳をもつ親は理系に興味を持っていることが多い、そして自分が興味を持っていることを子供にも話す機会が多いでしょうから、当然理系の話題が増えるわけです。
- 自然科学・観察・数字的な話題を提供する
- 理系に興味を持つよう継続する
理系に育てる失敗談:理系が苦手な子供の経験談をインタビュー
お話は聞いたことある?
さて、成功したご家庭の話だけではなく「こうしたけど失敗しました!」という話も紹介していこうと思います。
理系が苦手な高校生、特に数学が嫌い、苦手、点数が伸びない高校生を中心に聞き取りを行いました。
理系・特に数学は幼少期から意識して育てたほうが良い
何件か「勉強はできるけど理系科目は苦手」という生徒たちに聞き取りを行ってみました。特に数学を苦手とする生徒が多いので数学についての聞き取りになりますが、結論としては
小学校低学年から苦手でその後克服できなかった
という話になっております。ここで言う「克服できなかった」は点が取れなかったではなく「得意になれなかった」「興味を持てなかった」という意味でとらえてください。
失敗事例①:小学校入学でついた理系への苦手意識が大学受験まで残った
トップ進学校に通っていた理系が苦手な女の子が教えてくれました。理系が全然ダメでしたが、全体的な学力で言えば高校の中でも中の上くらいに位置する生徒です。
幼児期にほとんど数に触れず、小学校で習い始めたけれど「周りの子たちが出来て自分が出来ない」という経験が強く残ってしまい数学がずっと苦手なまま高校を卒業していきました。
最後まで偏差値50程度でした。
他の科目はとても優秀でそちらでカバーして進学しました。
失敗事例②:幼少期から苦手な理系を克服しようとしたけど出来なかった
小学4年生で克服しようとそろばん教室に通い始めたけど
計算自体が苦痛で長続きしませんでした。
中学2年生で数学のテストが半分しか得点できない状態で私の塾に来てくれた生徒です。
苦手な計算を克服しようと10歳の時にそろばん教室へ通いましたが、その時点では計算をすること自体がストレスなので対して身につかず、結局苦手なまま中学生になってしまったそうです。
それでもひたむきな努力で
中学数学は克服してくれました!
中学時代歯を食いしばって勉強して数学が8割まで上昇し上位進学校へ進みましたが、残念ながら高校数学にはついていけれませんでした。
理系科目は幼少期から心がけないと後から克服するのが難しい
この失敗談の聞き取りではどちらの生徒も合計の成績は優秀であるところがポイント。
真面目に頑張っているけど好きになれない、克服も出来なかったという点が一番大切です。
そもそも勉強する習慣や意識が無いので
聞き取りの対象外としました。
- 成長してからは理系脳を育てにくい
- 小学校までに数字や計算・理系を意識したほうが良い
ちなみに私がことあるごとにアメリカのSTEM教育・理系教育についての論文を調べていますが
- 幼少期の数学技能と中学生での数学技能に強い関係がある
- 幼少期の理科技能と中学生での理科技能にも関係がある
と研究結果として出ています。つまりは
幼少期の理系脳が中学以降の理系脳と繋がっている
となりますので、出来るだけ小さい頃から理系的な知識を与えていきたいですね。
ちなみにですが私が塾で指導してきた経験上、理科は嫌いでもある程度暗記で何とかなりますが、数学は根本的にダメな生徒は高得点を取ることが非常に難しいです。
理系が得意な子供を育てるのにおすすめの幼児教材
どうすればいいのかな?
理系に育てたければ理系の話題を!と言われても思いつかない人も多いと思います。カチカチの理系である私でも考えないと何が理系なのか出てきませんので。。。
目に見えて簡単に理系要素を生活に追加するには、科学キットや通信教材を取り入れることが手っ取り早いと思います。
理系に強くなる幼児向け通信教材:Z会幼児コース
Z会の幼児コースは学習全体のバランスがとれており、かつ家庭ですぐ・毎週できる実験遊びのネタを提供してくれるのでお勧めです。
私も非常に参考になりました。
この目玉はパパママと一緒に学ぶ形の体験型学習でやや手間はかかりますが、これこそが理系に強くなる実験、探求、思考を合わせた内容ですので、一度無料資料だけでも見てみるといいと思います。
Z会幼児コースの関連記事はこちら
手間が少なくSTEAM教育に特化したワンダーボックス
ワンダーボックスもアプリとキット、思考力問題が連動した通信教材で、STEAM教育(理科、技術、工学、芸術、数学の教育)に特化した教材で理系脳を育てるのにばっちりです。
とても喜びました
上手に理系脳と遊びを繋げる教材が詰まっていますし、体験アプリは申し込み後すぐに利用できますので、「すぐに理系の知育を始めたい」と思ったら見てみてもいいともいます。
理系脳をくすぐるのがうまい学研の科学
実験遊びをするなら学研の科学シリーズは親子そろって楽しく遊べました。販売の頻度が半年に1度くらいですが、私は毎回購入しています。
6歳以上向けですが、親が遊ぶ形で2歳や4歳の子供たちも楽しく遊んでくれています。
理系に育てたパパママは子供と一緒にどんな遊びをしていた?
こんどは小さい頃からの遊びに関する聞き取りの結果ですね。
理系が得意な生徒とそのご家庭に対して聞き取りを行ってきましたが、その中でも「勉強漬けで賢く育ちました!」や「ゲーム何てとんでもない!」というご家庭はほとんど見かけませんでした。
図鑑やブロック・思考力遊び(迷路など)が良く挙がりました
やはり理系的な遊びが良く取り入れられていたようです
小学校に入るまでは図鑑が大好きでした。
恐竜図鑑を見て喜んでいたので博物館に連れて行ったりもしました。
小学1年生からそろばんに自分で通い始めてそれも遊びの一つになりました。
保育園のころから掛け算九九の歌や消化酵素の歌を歌ってました
図鑑も好きだしブロック遊び、トランプ、携帯ゲーム機など色々な遊びをしましたよ。
※上から看護・医学部・薬学部の凄いご家庭
小学校に入るまではブロック遊びが好きでした。
その後は迷路遊びにはまり、ひたすら自分で迷路を書いて遊んでいました!
よく話題に上がったのが図鑑、ブロック、迷路遊びでした。
図鑑で好奇心や探求心、ブロック遊びで空間認識や工学、迷路遊びは思考力や試行錯誤する力に繋がりますね。
理系脳を育てる図鑑遊び
図鑑を読むということは、絵本の物語を楽しむこととは違い
新しい知識を得る=遊びにするという、探求心と知的好奇心を育てるのに有効です。
そのほとんどの生徒が理系科目が苦手です。
色々なことが知りたい!というだけで十分に理系の素養ですので、ぜひ図鑑は取り入れてみてください。
図鑑に興味や疑問があればこちらもどうぞ
ブロック遊びは理系や工学に繋がる
ブロック遊びもよく言われる理系遊びの一つですね。
空間の認識から思考力、問題解決能力まで養ってくれる素敵な知育おもちゃです。
4種類、数百ピースあります。
一度飽きてもまた遊びだしたりとながーく遊べるオモチャですので、一度見てみてもいいと思います。
迷路遊びは思考力やプログラミングにも繋がる
迷路遊びもまた優秀な理系脳知育遊びです。幼児向け通信教材の多くが取り入れていることからもその知育効果が分かると思います。
分かれ道は数学の条件分岐の考え
自分で書いたら創造力とイイコトづくめ!
ちなみに上の保護者からの声で「迷路遊びばかり」と言っていたご家庭ですが、高2の定期テストで900点満点中870点を獲得するほどに優秀でした。
我が家ではなぞぺーシリーズを楽しんでいますよ。
どこで理系脳が役に立つの?
あとあと役に立つの?
これもよく聞かれる質問です。理系だから何がいいの?という話は色々なところで耳にしますし、実際文系に進む生徒のほうが多いのでその気持ちも分かります。
ですが私はどうしても理系に進んで欲しいというよりは
大なり
理系が苦手な生徒の苦労 > 文系が苦手な生徒の苦労
が受験勉強において色濃く根付いているからです。
理系が苦手な生徒は本当に好きな生徒に比べて本当に勉強が辛そうで、それを克服するのも難しいからなおさらですね。
それが高校受験にも反映されてきています
この状況から理系に育てたいというよりは「理系が出来きないと苦労が大きいよ」「出来ると選択肢が広がるよ」「世界が広がるよ」という感覚のほうが強いです。
理系と文系の生徒との感覚的な差
これはとある理系が苦手な高校1年生の女子からされた質問なのですが
数学って何に使うの?
英語のほうが使われてない?
と授業の合間に質問されたことがありました。
日常生活で目にすることないもんね
これに対して正直私は答えに困りました。ですが数学が何に使われているのか分からないからではなく
数学が使われていない物って何?
と答えが出てこなかったからです。ふと周りを見てみても
- 机:大量生産⇒機械加工で数学に基づく
- ペン:プラスチック⇒化学製品で数学に基づく
- タブレット:数学と科学の塊
- 教科書:製紙・印刷機いずれも数学
とまあ、完全に使われていないのは外に生えてる草?くらいの気持ちでした。
私から見るとお野菜ですら化学肥料で育つので数学が絡んできます。
どこで役に立つの?と言われたら、知る人から見れば数学が役に立っていない物が殆ど無いわけですね。
理系が楽しくないって面もあるみたいです。
学習指導要領にも反映されていることですが、とある研究で
勉強を身の回りの事柄と結びつけたほうが学力が上がるという結果が出ています。
ですので、お子さんのいるご家庭では出来るだけ目の前にある物体・家具やデバイスと理数系の結びつきをお話しながら普段の生活を心がけて欲しいと思っています。
それは一気にハードルが上がるね…
確かにハードルは上がりますので、そういった意味ではうえで紹介しているZ会幼児コースなどでは日常レベルの科学実験を提供していますので、体験してみてもいいと思います。
まとめ|幼少期から理系を意識した生活で将来の受験も楽になる
今回は理系が得意な生徒と苦手な生徒、それぞれ幼少期からの体験談とそれにまつわるお話でした。
- 理系が得意な生徒は幼少期から理系的な環境を提供されている
- 図鑑・ブロック遊び・迷路などでよく遊んでいた
- 理系が苦手だと全体的な受験の難易度が上がる
上のまとめと合わせてお伝えしたいこととして、理系が得意に育った生徒たちは勉強を嫌がりません。
また、パパママから聞いた育て方の様子として印象に残っているのが
理系的な活動を親子で楽しく一緒にやってきたという点です。
大人や他の人のまねをするのが大好きな子供たちですので、勉強する様子や思考力問題などを一緒に楽しく遊んであげることが理系に強く育てる秘訣の一つだと思います!