今回は、「モコモコゼミ」と「Z会」について両方とも受講した感想と比較を紹介していきます。

将来的に差が付きやすい理系科目で言えば算数に強いのがモコモコゼミ、理科に強く育つのがZ会です。モコモコゼミは年長から難易度が上がりますので、始めるなら年中までがおすすめです。

所長
どちらも難しいと言われますが
違いは本当に明確ですよ
この記事の内容
  • モコモコゼミもZ会も体験学習を大切にしている
  • 重点的に学ぶ内容が別々
  • 体験学習の方法も違う
  • それぞれ比較したときの教材の選び方

それぞれの教材がどういった学習に強いか、どういった点を見て選んだらいいかをいろいろな面から比較して紹介していきます。

どちらも体験学習を大切にする教材ですが、進め方や教材の内容、目的が見事に重なっていませんので、お子さんを賢く育てたいパパママは是非参考にして吟味してみてください。

モコモコゼミとZ会の効果を比較!具体的な違いは?

モコモコゼミとZ会を

  • 実際にやってみて
  • 内容を分析して

全体的な内容と学習効果を比較していきます。両方子供と一緒に取り組んでみて分かりましたが、同じく難しいとされている双方も内容や進め方が全然違いました。

どちらもしっかりとした教材で、幼児期に意識しないと将来苦手となりやすい理系教科を実体験を使って押さえてくれていますが、内容は全然違っています。

明確な違いとして、理系に関して言えば

  • 数学が優れているのがモコモコゼミ
    ⇒数遊びや増減の問題が豊富で理科内容が少ない
  • 理科が優れているのがZ会
    ⇒科学遊びが豊富で数遊びの内容が少ない
    (※どちらも図形関係は豊富)

さらに国語で言えば

  • 文章の読解練習や作成に優れているのがモコモコゼミ
  • 表現力とひらがなの先取学習に優れているのがZ会

体験学習の学び方として

  • ○○して教えましょうと具体的な説明があるのがモコモコゼミ
  • ○○を体験しましょうと体験が課題になっているのがZ会

そして双方の教育の着地点として

  • モコモコゼミ:小・中学受験を見据えている
  • Z会:受験ではなく成長後の学力を見据えている

という違いがあります

所長
面白いくらい重なっていないですね。

モコモコゼミとZ会の選び方|いろいろな違いから比較

ちいぴ
違いは何となく分かったけど、じゃあ何を基準に選べばいいの?

最初にお伝えしておきますが、子供の教育に手間をかけたくないと考えるご家庭にはどちらも向いていません!

そして私が塾を経営してきた経験上、幼少期に手間をかけない家庭は中学以降に勉強で苦しむことが多いです。

所長
どちらの教材も『買ってさせて終わり』では効果が無いもので、『親子で体験すること』が重要です。
そして『体験すること』が勉強が得意になる重大なポイントです。

勉強『内容』の違いで選ぶ|モコモコゼミ & Z会の理系科目

まずはそれぞれの教材が得意としている内容の違いから選んでみましょう。上でも紹介した通り

  • 算数に強いのがモコモコゼミ
  • 理科に強いのがZ会

と分かれています。

ここで「算数が得意になってほしい」「理科好きになってほしい」という選び方でもいいのですが、どちらも幼少期の能力が中学以降の学力と強く結びついている教科でおろそかにしたくありません。

ということから逆に考えて、普段お子さんとの生活の中で、教育にパパママが自信の無い内容に強いものを選びましょう

算数が得意なパパママならZ会。理科が得意なパパママならモコモコゼミですね。

所長
塾に来る小中学生の保護者さんも一緒です。
「私じゃ理科を教えられなくって塾を探してます…」というのはよくある話です。

ただ、幼児期に限らず勉強の効果を高めるためには、ただお勉強を教えるのではなく、日常生活と勉強を結び付ける体験が重要です。

算数なら数遊びや計算する習慣、理科なら自然体験や実験遊びですね。つまりは

  • 数遊びや計算遊びを取り入れる自信が無い:モコモコゼミ
    ⇒逆に理科が得意:自然体験や実験遊びを普段から取り入れている家庭
  • 自然体験や実験遊びを取り入れる自信が無い:Z会
    ⇒逆に算数が得意:普段から数える・計算する習慣やトランプ遊び等が多い家庭

何度も言いますが算数と理科は本当に将来苦労しやすいので是非幼少からどちらも取り組んでもらいたい!

だからこそ、お子さんを育てるにあたって教材の助けが必要な科目を基準に選んでみてください。

ちいぴ
正直どっちも苦手なんだけど。。。

その場合はどちらも体験してみて選ぶのも手です。どちらの教材も『パパママ向けの読み物』が充実していますので、それを読んでみて自分だけでは取り組めなさそうな方を優先してみてください。

そしてそれぞれの教材に不足している内容について、市販の科学キットや100玉そろばんなど補助的なものを取り入れてフォローするというのも手です。

それでもだめなら算数優先。理科は将来暗記メインの科目に力を入れる方法もあります!

学習『方法』の違いで選ぶ|モコモコゼミ & Z会の体験学習

お次は教材の使い方の違いによる選び方。

上でも書いていますが、様々な教育に関する研究が支持しているポイントとして

『体験する⇒勉強と現実が結び付く』ことが勉強が得意となるためにとても重要です。

その点、このモコモコゼミとZ会はどちらココを大切にしてくれている教材なのですが、その体験へのアプローチ方法が違いますので、そこを比較する選び方です。

モコモコゼミの体験学習の方法

まずはモコモコゼミ。

モコモコゼミはそもそも『紙での勉強は最後の手段』というコンセプトに基づいた教材です。もちろん紙ベースの問題は準備してありますが、書き込むような問題は一部となっています。

そんなモコモコゼミですが、「こっちが本体」ともいえるような冊子『がくしゅうのてびき』が付いてきます。

出典:モコモコゼミHP

上の画像のように手引書の中で『○○して教えてあげてください』『○○を使いましょう』といった内容を事細かに説明してくれます。

例えば数遊びであれば『おはじきを1つずつ分けてみましょう』といった形ですね。

もちろんこの手引書とは別に問題冊子が付いてきます(冊子の一部)

モコモコゼミの学習の手引きはこの問題冊子について、一問一問丁寧に『パパママががどう子供に体験させるか・教育するか』を事細かに説明してくれているんです。

ちいぴ
問題の解答じゃなく体験・教育方法ってところがポイントなんだね

上に挙げた学習の手引きの紹介画像はHPの物ですが、私の家で取り組んだものだと一面文章で教育方法を教えてくれているものもありました

こういった事細かな教育方法の指導書でパパママも成長できるところがモコモコゼミの長所ですので、普段からどのような教育をすべきか学びたいというご家庭はモコモコゼミを選びましょう。

Z会の体験学習の方法

お次はZ会の体験学習。

Z会は実体験を通して好奇心や勉強意欲を高める『あと伸び力』を掲げた幼児向け通信教材です。

紙ベースで書き込む『考えるちからワーク』と、親子での体験学習教材の『ぺあぜっと』がメインとなっていますが、これらがふんだんに体験学習を含んだつくりになっています。

出典:Z会HP

上の画像はZ会のHPで紹介されている年中向けの『ぺあぜっと』の一例ですね。

これももちろん体験学習なのですが、書き込み式のワークとも連動して体験学習が入ってくる教材の作りとなっています。

体験学習も入った書き込みワーク

書き込みワークと連動した体験ワークぺあぜっと

上の写真のように『体験すること自体が学習課題』として組み込まれている所がZ会の体験学習のポイントです。

この例であれば、ただの遊びにも見えますが

  • おもちゃ=使える物を作る工学の体験
  • ゴムの力=弾性力の観察という理科の体験

という理系教育の要素が含まれる学習体験になっています。

所長
ただの遊びが理科と結びついている、とってもいい教材です

モコモコゼミが体験教育の方法をレクチャーしてくれる教材とすれば、Z会は体験すること自体が教材となっています。

学習方法で比べるモコモコゼミとZ会の選び方

というわけで学習方法で選ぶ場合は次の内容で考えてみてください。

  • モコモコゼミ:体験学習による『教育方法』を学んで育てたいパパママ
    ⇒□□な考え方から○○をさせましょうというアドバイスが得られる
  • Z会:具体的な体験学習方法を指示して欲しいパパママ
    ⇒△△を使って◇◇をするのが今月の課題という指示を貰える
所長
さらに言えば上で紹介したようにこの体験のさせ方、体験内容がそれぞれ算数が豊富(モコモコゼミ)、理科が豊富(Z会)と分かれています。

学習『目的』の違いで選ぶ|モコモコゼミ & Z会のコンセプト

お次は学習目的の違いです。ここも明確にコンセプトが分かれていて

  • 小・中学受験:モコモコゼミ
  • 中学以降の学力:Z会

とまあターゲットがきっちり分かれています。

ちいぴ
結局大学が大事なら中学以降の学力がメインなんじゃないの…?
所長
そう単純じゃないですね。小・中の学習環境も大事だし、内部進学が有利な有名大学もあるし。小中の受験が出来る力がある=中学以降の学力も高い傾向があるからね。

というわけで、『小・中学の受験がしたい!』と明確な短期目標があるならモコモコゼミ

お子さんが成長後に進みたい道が見つかったときに、それを将来選べる力を養っておきたいならZ会という選び方でもOKでしょう。

その他『国語』の違いで選ぶ|モコモコゼミ & Z会のひらがな

ちいぴ
国語がその他扱いなんだ…
所長
そこは私の力不足です。。。

国語はとっても大切です。そしてモコモコゼミとZ会の国語は内容が大いに異なり、目的も違います。

  • モコモコゼミ:文章作成や文章理解の学習が多い
    ⇒ひらがなの書取り練習はない
  • Z会:ひらがな学習や論理的文章の学習が多い
    ⇒自力での読解問題は少ない

とまあ、内容は明確に違います。

ですがこの辺り、私が色々な研究文献を調べても、幼児期はどちらの能力が将来的にどう役立つかという明確な答えが出せていません。

『ひらがなの早期学習の効果は不明』という研究がありますが、Z会は『ひらがなを通じた非認知能力の向上』を目的としています。

所長
詳しい情報を提供できず申し訳ないです。

ですので

  • モコモコゼミ:長い文章を読んだり自分でお話を上手に作れる
  • Z会:ひらがなの先取学習や論理的文章の理解力が高まる

という違いから好みで選んでみてください。

それでもモコモコゼミとZ会を選べないときは

ちいぴ
結局一長一短で選べないんだけど…
所長
・・・分かる!

ここまで学習内容の違いを比較してきましたが、本当にどちらも良い教材で決めきれない方もいると思います。というか私がそうでした。

そんな時は最終手段、両方やってみましょう!

モコモコゼミは1カ月無料キャンペーンZ会は無料体験資料を提供しているので、まずはそこから始めてみればOK。

なんなら、そのまま両方とも継続してやって十分価値のある教材です。

ちいぴ
えぇ・・・
でも量が多いから出来るかわからないし
お金も余分にかかるし。

本当に両方やるのであれば、絶対に全ての問題に取り組む!のではなく、お子さんがやる気を失わないよう楽しくできる物だけやってしまうというのも手です。

勉強嫌いになるのは最悪ですので。

そして余分なお金についてですが、はっきり言いましょう。

そのお金は誤差です。

塾の経営をやってきましたが、中高生の塾は毎月2~3万円かかることもザラです。

何件か掛け持ちしている家庭であれば4~5万以上かけていることも珍しくありません。

所長
特に勉強が苦手な子で巻き返しを図ろうとする家は高額なことが多いですね。

それと比べて幼少期の2~3千円なんて10分の1ですから、将来への投資としてはだいぶ安上がりだと思いますよ。

とはいえ、いきなり両方やってみるというのは早計ですので、まずはせっかく無料で出来るんだから体験教材を試してみることをおすすめします。

まとめ|モコモコゼミとZ会は中身が全然違う

いかがでしたでしょうか。

ひとまずモコモコゼミもZ会も、面白いくらい内容が重なっていない幼児教材でした。

今回のお話まとめ
  • モコモコゼミとZ会はどちらも優秀な教材
  • モコモコゼミは算数、Z会は理科が強い
  • どちらも実体験を大事にしているがアプローチが違う
    ⇒モコモコゼミ:体験学習や教育の手引きが強い
    ⇒Z会:体験学習をすること自体が強い
  • 対象としている受験や学力が違う
    ⇒モコモコゼミ:小中学校の受験
    ⇒Z会:中学以降の学力
  • 正直両方取り入れたい
教育効果という点ではどちらも『将来的に』重要な学習がたくさん取り入れられています!
正直合体してくれって気分です。

幼児期の能力と将来的な学力との繋がり、成長後の克服し難さの強さで言えば、各研究および1000人の生徒を見てきた私の経験上

算数>理科>>国語>その他

です。つまり算数と理科は両方ともしっかり興味を持たせてほしいのですが、逆に言えばモコモコゼミもZ会もどちらか一方が強くもう一方が足りないという悲しい事実があります(※他の教材でも同様です)。

ですので、どちらの教材を使う場合もパパママがうまく補えるよう、実物を比較して取り組むことをおすすめします!

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