今回はワンダーボックスとZ会幼児コースの教育効果を比較していきます。
一方は有名なZ会、片や話題のSTEAM教育特化のワンダーボックスで、進め方や内容が全然違います。
私としては親が一緒になって勉強や体験学習をしたいならZ会、実体験よりもより高度な技術や思考力を伸ばしたいならワンダーボックスがおすすめです。
- どちらの教材も理系と思考力に強い
⇒ゲーム感覚で発展的な理系・思考力問題のワンダーボックス
⇒日常と理系的学習・思考が繋がるZ会 - それぞれの長所と選ぶ際に考えるべきポイント
⇒内容や効果、負担やお子さんの興味の比較
どちらの教材もお子さんが中学・高校になったときの力により生きてくる学習内容となっていますが、内容や進め方は全然違っています。
それらを含めて比較したうえで選び方を紹介していきますので、お子さんの将来を考えるパパママは是非参考にしてみてください。
目次
ワンダーボックスとZ会の教育効果を比較!
ワンダーボックスとZ会を実際にやってみて、その教育効果や学習内容を紹介していきます。
一覧にして比べてみると内容や長所が全然違います。
ちなみにここでの「将来性」とは、幼少期の能力が成長後の学力と強く関係し、成長してからでは克服しにくい理数系への好奇心、学習内容と生活との繋がりを育てやすいかどうかという観点で評価しています。
ワンダーボックスが得意とするSTEAM教育(理科、技術、工学、芸術、数学教育)で言えば、芸術Artを抜いたSTEM部分への興味・能力です。
ワンダーボックス
教材:思考力問題メインの冊子とSTEAMアプリ・キット
◎ 思考力やIT技術、工学への好奇心と芸術的感性を育てるのに向いている
◎ アプリやゲーム的な問題が多いためお子さんが自分で進めやすい
△ 国語的な要素はほぼ無い
△ 数学の特に数や計算、自然科学への興味を育む要素が足りない
Z会幼児コース
教材:実体験と繋がる書込み冊子と体験学習冊子、付録で平仮名など
◎ 理科や自然科学への好奇心を育てるのに向いている
◎ 国語のひらがなや語彙学習がある
△ 数学の数や計算は足りない
△ 親子での体験が重要であるためパパママの手間はかかる
学習方法の違いでいうと
- ワンダーボックス:アプリ・教材共に思考力を鍛える遊びがメイン
- Z会:遊び・体験・生活と繋がった勉強がメイン
となっています。
個人的にほとんどの幼児向け教材で足りてないと考えています。
まあ数遊びの習慣が欲しいので教材だけでは無理があるのですが。。。
ワンダーボックスはいわゆる「頭を使う遊び」が集まっています。
賢くなる勉強をするというよりは、頭を使う遊びだから賢く育つといったほうが近いかもしれません。頭を使う中で科学や工学、プログラミングなどの力を育てる要素が詰まっています。
それに対してZ会は、紙ベースの冊子でこちらも頭を使う問題が豊富。
ですが遊びと勉強の区別が無くなる内容で、具体的には理科や工学に繋がるような体験遊びが課題として含まれています。
●デジタル上で高品質な迷路を解くワンダーボックス
●実際に簡単な迷路を作って遊ぶZ会
ってイメージかな
比べてどっちを選ぶ?|ワンダーボックスとZ会の比較
ではいろいろな面から選び方を考えてみましょう。
まずは前提として、ワンダーボックスもZ会も他の通信教材と比べて理系にも強く育てやすい教材です。
STEAM教育が題材のワンダーボックスはもちろんですが、Z会も理系の体験が豊富ですよ
出典:Z会HP
幼少期からの教育と言えば英語や英会話がクローズアップされがちですが、私の塾経営の経験上、これらは成長後でも比較的克服しやすいです。しかし理数系は苦手だと本当に克服できません。
そこを考えると、幼少から理系に力を入れやすいこの二つの教材はとっても有用だと考えています。
そういう面も踏まえて、どちらの教材が良いかの選び方を紹介していきますね。
学習『内容』で選ぶ|ワンダーボックス & Z会の内容の特徴
そもそもの話、ワンダーボックスとZ会とでは内容が全然違います。
お子さんの様子や将来を考えた場合、どちらが適しているかを考えて選んでみましょう。
- 理数系や工学系に特化させたいならワンダーボックス
⇒科学技術、プログラミング、芸術、数学的思考力に強い - 将来的に全体的な学力を伸ばしたいならZ会
⇒いわゆる5教科および将来的な学力、多方面の思考力に強い
学校のテストで全体的に高得点をとる内容が良いならZ会
実践的かつIT社会で活躍でき理数系で最上位を目指すならワンダーボックスがおすすめです。
とはいえZ会も全般的な社会で活躍できる能力が養えますし、ワンダーボックスでも特に苦手とする生徒が多い理数系にとても強いので、他の面がおろそかになるという話ではありません。
どのポイントを特化させるかという考えで選びましょう。
学習『効果』で選ぶ|ワンダーボックス & Z会の理系学習
お次は教育の効果を比べた選び方。とくに理系の学習を主体として次の観点で選ぶのも良いでしょう。
- パパママが実験・工作遊びが得意ならワンダーボックスがおすすめ
- パパママが実験・工作遊びが苦手ならZ会がおすすめ
ワンダーボックスとZ会、同じような学習をすると考えると、ワンダーボックスはデジタルメイン、Z会は実体験メインとなります。
そこの点の教育効果ですが、教育心理学の研究から
- 学習内容は実体験や生活と繋がると効果的
- 実体験したことをデジタルで高度に発展させて学ぶと効果的
といわれています。ここで
①に強いのがZ会
②に強いのがワンダーボックス
と、きっちりと分かれているわけです。
例として風を使った学習を紹介しますね⇓⇓
Z会のうちわを作って風をおこす課題
ワンダーボックスの風を利用して目標を達成するアプリ
出典:ワンダーボックスHP
上の二つ、どちらも風に関する理科的な学習です。これに対して
- Z会:子供が自分でうちわを作り風を起こして遊ぶ
- ワンダーボックス:アプリ上で風の力を使った論理パズル的なゲームで遊ぶ
となっています。上の二つは対象年齢が違うのですが、より生活に密着した学びとなっているZ会、より高度な思考力が必要となっているワンダーボックスという形ですね。
つまり、Z会で実体験してからワンダーボックスで発展させることが最も効果的というのがそもそもの結論になってしまうわけです。
それも良いですが、ワンダーボックスで出来る内容の基となる実体験を子供にしてあげれるどうかで考えてみてください。
例えば上のワンダーボックスの画像で言えば、お子さんが興味を持ったタイミングで「うちわなどを使い実際に風で遊ぶ」ことができるかというところが一つのポイントとなります。
パパママがそういった工作や実験遊びをお子さんと一緒にしてあげることが得意であればワンダーボックス、そうでなければZ会をおすすめします。
進めやすさで選ぶ|ワンダーボックス & Z会の親の負担
お次は進めやすさ、取り組みやすさからの選び方です。
ワンダーボックスもZ会も思考力を育てるのに優秀な教材ですが
- 自分でどんどんやって欲しいならワンダーボックス
- 親が時間を取って一緒にお勉強できるならZ会
となります。
ワンダーボックスは始めにも書いた通り、半分はアプリでゲーム感覚に学べます。ですのでお子さんとしては遊んでいるけど思考力を伸ばしていけるようになっています。
かわいいキャラのゲームで思考力を伸ばすワンダーボックス
出典:ワンダーボックスHP
それに対してZ会は、基本的に親が一緒になって学ぶ、体験することがメインになっています。その分学習内容と生活とが結び付きやすいこともありますし、思考力を鍛えるといっても答えが複数あるような問題が出てくるので柔軟性のある思考が身に付きます。
化学現象ともつながる親子での料理体験
出典:Z会HP
正直なところ、勉強に差が付く中学生以降、全教科を含めて考えると成績が伸びやすいのはZ会だと思っています。ですが、そもそもパパママが忙しくて教材が出来ないようであれば意味がありません。
そういった意味では、勉強の中でも特に躓きやすい理系に特化しており、かつ親の手間が少ないという点でワンダーボックスが優れています。
それと比べて
- 毎日or2日に1度/10~20分程度
- 毎週末or 月に4日程度/30分~60分程度
くらいの時間が取れるのであればZ会が進めやすくおすすめです。
お子さんの興味で選ぶ|ワンダーボックス & Z会の勉強への姿勢
お次はお子さんの興味によって選ぶ方法。
- クイズや頭を使う遊び・勉強が好きならZ会
- 頭を使う遊びが好きじゃないならワンダーボックス
でもワンダーボックスって思考力問題が多いんだよね?
当たり前かもしれませんが、思考力クイズや頭を使う遊び、勉強が好きな方が賢く育ちます。
そこで現在のお子さんがそういった遊びがを嫌いなら、ゲームで好きにさせてしまおう!という考え方ですね。
勉強と遊びの境目をなくすのに優れているのがZ会です。クイズや勉強を遊びのように楽しくできる子であればZ会も楽しく進められると思います。
それに対してすでに勉強と遊びの境目が出来てしまった子であれば、逆に遊びから勉強へと進めやすいワンダーボックスをやってみるという選び方ですね。
それでもどちらか選べないときは
正直なところ、両方体験してみるのが一番です。
幸いどちらも無料体験がありますし、無料体験を申し込んだ後の勧誘もメールがあったかな?どうだっけ?くらいです。
どちらの教材であれ、楽しく取り組めるのが一番ですので、ぜひ体験してみてください。
まとめ|全然方向が違う教材だからこそよく比べよう
今回はワンダーボックスとZ会、両方をやって内容を分析して比較してきました。
- 双方得意とする方向性が違う
⇒ワンダーボックスは理数とその他工学系に強い
⇒Z会は5教科全体的な学力と理科に強い - お子さんの勉強への姿勢も変わる
⇒遊んでいるうちに勉強になるのがワンダーボックス
⇒遊びと勉強を合わせるのが得意なZ会
明確に内容や方向性が違っていますが、中学・高校になったときに苦手とする生徒が一気に増える理数系はどちらも押さえてくれています。
ワンダーボックスは国語要素がほぼありませんが、絵本の読み聞かせなどでも補填可能ですし、Z会も体験部分をメインと考えれば意外と負担は少なくなります。
うちはそこはやっていません笑
勉強が義務になってしまうと学力が伸びにくいので、ストレスなくお子さんが取り組めるものを選んであげてください。