早速ですが根本的な疑問
正直なところ知育ってホントに必要?
何もしないとどうなるの?
という点を考えていきたいと思います。
実際に塾経営の中で見てきた生徒たちの様子から、幼児期から知育や家庭での勉強教育をしなかった家庭の事例、逆にしっかり頑張った家庭の事例を紹介しつつ、知育をすべきかどうかについて解説していきます。
- 明確な「知育」をしていない家も多い
- 教材やおもちゃが無くてもできる知育もある
- 知育と学力との関連事例
- 知育をすべき家庭としなくてもいい家庭
家庭や将来のお子さんに目指してもらいたいものはそれぞれ異なりますので、実際の事例と合わせてお子さんの将来の参考にしてもらえればと思います。
目次
知育って具体的にどういうこと
この場で言う知育とは
- 0~6歳児までの教育
- 知育教材を使うこと
- 幼児教室や幼児教育を行うこと
- 知育おもちゃで遊ぶこと
として解説・紹介していきます。
知育のパターン:する人・実はしてる人・何もしてない人
一概に知育を何もしていない人、知育に力を入れる人といっても、いくつかパターンがあります。
- 知育や教育を何もしていない人
- 何もしていないと思っているけどしてる人
- 知育おもちゃや幼児教材を取り入れる人
- 自然体験や科学実験を取り入れる人
ざっくりこれくらいで。
他の家庭のパパママの話や、自分が学生時代でも
特に何もしていないのに賢いなどといった存在もいたことと思います。
私の経験|知育は何もしてないけど勉強に苦労なく育った事例
私自身、一般的に「知育」と名が付くものは全然受けてきませんでしたが、少なくとも勉強で困ることはありませんでしたし、何なら常に上位の成績を取っていました。
そんな様子を振り返った親から出たひと言として
何もしてないのに助かったよ。
とのことでした。
実際のところ
- 兄と2人そろって国立理系に現役合格
- 勉強・受験につらい思い出ゼロ
- 塾は高3時だけ自習利用のみ
- 小さい頃の通信教材は飽きてすぐやめる
という家庭だったので、母親としても
『何もしていないけど勉強で苦労しなかった』というのは事実だと思います。
ですが、よくよく考えてみると名前のついていない知育をたくさん受けていたことが分かりました。
何もしていないようで身の回りにあふれていた知育
改めて考えてみると、本当にいろいろなことが知育として作用していた結果でした。
- 実家が自営なので出荷額計算などを祖母が計算
⇒幼児期から高い頻度で計算・そろばん・電卓を目にする - 父親が趣味で顕微鏡・望遠鏡を持ってる
⇒普段から実験や天体観測が遊びに入っていた - 田舎の家なのでおもちゃが手作り
⇒構造物の制作という工学 - 小さい頃は風呂が薪!もち米も薪で焚く
⇒火や蒸発・沸騰など化学変化が身近 - なぞなぞやクイズ遊び・トランプ遊びをよくしていた
⇒思考や数字がそのまま遊びになっていた
確かにいろいろなところが知育になっているのですが、あくまでも私たちの家族は普通に生活していただけで、教育を意識して行ったことは何もないそうです。
ですので通信教材のような名前のある知育は何もしていませんが、数学や自然科学に興味を持つような知育要素が目白押しだったことが分かります。
私自身の事例のように
特別なものを使わなくても知育要素は身の回りにあふれていますので、知育教材や知育おもちゃが絶対必要というわけでは無いと思います。
例えば
- 料理や洗濯のお手伝い
⇒火・加熱による変化・蒸発など理科の知育 - 家計簿や買い物時の会計
⇒数字や計算とのふれあい - 絵本・図鑑を読む
⇒物語や様々な知識の吸収
などですね。
いずれも見せるだけでなくお子さんが積極的に関与したり解説してあげる必要はありますが、頻繁にできる知育になっています。
小中学生に見る知育から何もしていない家庭:その後の学力
では私とは異なり「本当に」何もしてこなかった家庭について、塾に通ってくれた小学生や中学生の事例を紹介していきます。
ある程度極端だった例を紹介しますが、いずれにしても学校の成績は良くありませんでした。
事例①|知育を何もしていない&勉強も見なくなった家庭
知育や小学低学年での習い事は無し、小学校に入学して数年間は家で宿題だけ見てたというご家庭です。
この家のお子さんは紙に書かれた立体図形が全く理解できず、理科の授業でやっていることへの興味も内容を覚える気も無いという状況でした。
この子の事例で言うと
- 紙に書かれた立体が理解できない
⇔一般的な塾ではフォローしにくく家で挽回する必要がある - 理科に興味が無い
⇔理科への興味は幼少期に培われるのでピンチ - 授業の内容を覚える気も無い
⇔必要でも嫌いな科目は勉強をする気が無い
というあまりよろしくない状況になってしまっていました。
あの手この手で説明しても、そもそも理科の説明を聞く気が起きないという何ともしがたい状況になってしまいました。
どうやって挽回すればいいんだろうね…
この事例を考えると
- 図形:幼児期に知育ブロックなどで遊ぶべき
⇒磁石ブロックや紙などの平面から立体を作る遊び等 - 理科:低学年までに自然科学の面白さを学ぶべき
⇒実験、自然体験、自然観察など
という知育をしていればもっと興味を持って勉強に励めたかもしれません。
事例②|知育を何もしていない&勉強は自己責任
子供が自分から言ってこなければ特に教育的なことを施さなかったご家庭のお話です。
この息子さんは500点満点中200~250点の成績で大半が高卒就職となる高校へと入学していきました。
本人の希望通りの進路で、入学後も楽しそうにしているので全然OKだと思っています。
ですがこのお母さんは
- 勉強による将来は自己責任
⇔将来のあやふやな小中学生に背負えない責任 - 勉強したいと言えばお金は出す
⇔勉強したいと思わせる努力はしていない
という重要な点に対して目を向けていませんでした。
初めから
という話であれば納得できるのですが、無意識のうちに息子さんの将来を狭めてしまっていたようです。
この事例であれば
- 幼児期・小学低学年から勉強習慣をつける
⇒通信教材を取り入れたり宿題をしっかりと親が観る - 幼少から勉強の必要性や面白さをことあるごとに促す
⇒図鑑による知識獲得や思考力ゲームなどを取り入れる
といった知育を行っていればまた別の進路もあったかもしれませんね。
※何度も言いますが別に本人が楽しそうなのでいい進路だったと思っています。
本当に何もしていない家庭は学力が低い傾向がある
上で書いてきた事例はあくまでも塾経営の中で出会った本当に何もしていないご家庭です。
ちなみに当然かもしれませんが、経験上
幼児期から知育を何もしていない家庭ほど、その後も子供の教育に携わる量が少ないといった傾向が見られ、学力的にも低くなりがちです。
ですので、幼児教材や知育おもちゃを使うか否かは別として、お子さんのその後の可能性を考えると知育自体や積極的に家庭で教育することは効果が大きいと思います。
知育から教育に力を入れてきた子供たち|その後の学力
今度はこれまでと違って意識して知育をして育てた家庭の紹介をしていきます。
事例③|幼児期から理系の知育・教育を意識して育てた家庭
お父さんが理系で幼児期から意識的に理系の教育を取り入れていたご家庭です。
通いだした時点で勉強への意欲が高く、兄は国立医学部、弟は準難関国立大学理工学部へ進学していきました。
この兄弟は
- 勉強に関心があり楽しむ
⇒学校でも楽しく授業に向かう - 思考力問題や難問を解くことが楽しい
⇒解くことが好きなので満点を目指す
という姿勢でしたので、当然ながら成績も非常に優秀でした。
そして話を聞けば聞くほど幼児期からのお父さんの教育意識が作り出した姿勢で感心しました。
ちなみに「勉強大好き!」なわけではなく、「サッカー大好き!」だけど「いい成績は取りたい!」という文武両道な兄弟でした。
事例④|幼児期から習い事や勉強習慣を意識してきた家庭
お母さんが幼児期から教育に力を入れていたご家庭です。
合計の成績は上位でしたが、数学と理科については伸び悩んでいたご家庭です。
勉強して点を取ることは得意な生徒でした。
- 勉強習慣がついている
- 高得点を取りたいという意識もある
- 勉強自体への興味はそこまでない
⇒特に理系科目に興味が無い
幼児期から通信教材で机に向かう癖がしっかりとついているおかげで、常に勉強する習慣がついていたことで成績上位を常にキープしていました。
ですが、暗記や反復だけで高得点が取りにくい数学と理科は苦手で、最終的に関西圏の有名私立大学の文系に進学しました。
幼児期から知育を意識する家庭は成績上位が多い
学校の成績は幼児期の知育だけで決まるわけではありませんが、どうしても幼児期から教育に力を入れている家庭のほうが成績としては上位であることが多いです。
- 勉強習慣がついている子が多い
- 勉強自体に興味を持つ子が少なくない
⇒結果的にテストで点を取る生徒が多くなる
この辺り、小さい子は親の真似をしたがるように、教育熱心な家だとその分勉強熱心な子供が育ちやすいです。
ちなみに経験上、幼少期は特に子供に何も言わなかった家庭が、お子さんが成長してから『勉強しなさい!』と言ってうまくいく事は少ないです。
知育をすべきかどうかの考え方
不要と思ったらしなくても問題ないと思います。
私の見てきたたくさんの生徒達も、勉強が出来なくても運動や音楽、芸術など別の方向で楽しく過ごして巣立っていった子をたくさん見てきました。
確かに勉強は辛そうでしたが
それ以外の面でしっかり輝いていました。
- 将来勉強が出来なくても気にしない
- 無理せず出来る範囲で学歴を考えればいい
- 好きなことが見つかってから打ち込んでくれたらいい
- 子供にさせたいことが決まっている
- もっと別のことをさせてあげたい
また、お子さんに対して「そこまで勉強が苦手じゃなければいいや!」
くらいの気持ちであれば、小学校入学から勉強を見てあげるというレベルでも大丈夫だと思います。
勉強が得意じゃない人のほうが多いわけで。
逆にお子さんに将来学校である程度の成績を取ってほしいのであれば幼少期から知育を行いましょう。
- 成長後に学校でいい成績を取ってほしい
- 将来の子供の学歴が気になる
- 勉強で辛い思いをしてほしくない
- 色々な可能性を広げてあげたい
特に理系分野は小学校低学年までしか興味が伸びないと研究されていますので意識的に取り入れてください。
まとめ|将来いい成績を取ってほしければ知育をすべき
結局のところ、知育を積極的にすべきか、色々な教材を幼児期から使うべきかは、お子さんにどう育って欲しいかに拠ります。
- 幼児教材の有無と知育の有無は別
⇒普段の生活に知育があって賢く育つ例もある - 知育をしたほうが勉強が出来るように育ちやすい
⇒特に理系は幼児期から積極的に取り入れるべき - 勉強の成績にこだわりが無ければ特にしなくてもいい
⇒勉強できなくても幸せに過ごす家庭は多い
知育をしたほうがいいと感じることがあれば、まずはどのようなものがあるか幼児教材の無料お試し資料を申し込んでみるといいかなと思います。
パパママが市販のものを買ってやってみるのでも大丈夫ですが、その前に幼児教育のプロが作成する教材がどういった内容を含んでいるのか見て欲しいと思いますので。
お手本は見たほうがいいかも。
無料教材ですが
くらいをいくつか体験、比較してみるといいのではないかと思います。
その他だと図鑑を揃えたり、学研の科学実験キット、幼児期からのそろばん教室もおすすめしています。
また、どの教材、どんな知育にも言えることですが
お子さん本人が楽しめることが一番です。
ノルマとしての知育や勉強ではなく、興味を持って楽しめる学習となるように心がけてください。