とっても人気な幼児教材こどもちゃれんじ。でも他にもいろいろ教材や知育グッズは売られている
今回は有名・人気な幼児向け教材『こどもちゃれんじ』について、やったほうがいいのかな~って悩んでいるご家庭、他の教材はどうなんだろう?ってご家庭に向けた記事です。
こどもちゃれんじを教育者目線で紹介します。
- 3歳未満は手放しでおすすめ
- お勉強への意識ですべきかどうかが変わる
- 中学以降の成績や理系を意識するなら用件等
- お勉強に関して教育熱心なパパママ
1~3歳:『こどもちゃれんじぷち』や『ぽけっと』まではおススメ
年少からはオプションを付けるか別教材にしたほうが良い - 熱心でなくとも『したほうが良いかな?』と感じるパパママ
こどもちゃれんじをしたほうが良い
こどもちゃれんじ自体は子供受けがとっても良く、さらに色々なオモチャやキットを提供してくれる大人気の幼児教材です。
ですが、お子さんの学力を考慮すると気にかけたほうが良い点が出てきますので、詳しく紹介していきますね。
目次
この3タイプはこどもちゃれんじをしたほうが良い!
ではこんなご家庭はこどもちゃれんじをしたほうが良いですよ!という紹介に入ります。
早速向いているご家庭を挙げていくと
- 3歳未満のお子さんで幼児教育に何をしていいかわからない
- そこまで教育熱心ではないけど将来落ちこぼれて欲しくない
- 他に自然体験や実験遊びをたくさん取り入れている
こんな感じですね。
それぞれ紹介していきます
3歳未満で知育初心者の家庭はこどもちゃれんじをしたほうが良い
出典:こどもちゃれんじHP
3歳未満のお子さんがいて『幼児のお勉強や知育って何をすればいいかわからない!』というご家庭はこどもちゃれんじをしたほうが良いです。
そもそも3歳未満だと、お勉強というよりも語彙・知識をいろんな体験や遊びを通じて増やしていこう!という時期です。
そんな時期のお子さんに対して『何をすればいいかわからない』となるのであれば、アレコレ調べても余計混乱するかもしれません。
そんなとき、こどもちゃれんじなら
- 年齢にあった知育おもちゃを届けてくれる
- 絵本や映像教材もついてくる
- 言葉や物の名前を楽しく学べる
- 生活習慣やマナーも学べる
という教材で、あれこれ知育道具について悩まなくても調べなくてもばっちり揃えてくれます。
色々と悩んだり困るようであれば、とりあえずこどもちゃれんじから始めてみればいいと思います。
仮に合わなかったり飽きてしまったりしても、電話一本・5分で解約手続きができます。
それでも他にもっと良いものが・・・と思うようであれば、年少くらいに成長して言葉や文字の理解力が増えるタイミングでその時に合わせて教材の継続や変更を再度考えてみてもいいでしょう。
教育熱心じゃないけど落ちこぼれは嫌!ならこどもちゃれんじ
意外とこういったご家庭、幼児だけでなく小学生中学生でも多いです。
『そこまで成績に執着しないし、将来も本人の進みたい進路に進めばいいよ!』
『でも落ちこぼれはやめてね!』
というご家庭であればこどもちゃれんじに向いています。
他の幼児向け教材と比べて
- 比較的難易度が低い
- おもちゃや動画で学習補助が協力
- 机に向かう動機付けが強い
という特徴から、パパママの手間が少なくある程度自分で勉強してくれます。
そして先取り学習の進度が速めなので、小学校入学時点ではとっても学校内容が簡単。
学校に入ってもやる内容が簡単
⇓
簡単だから自信が付く
⇓
テストの順位の意識を付けて波に乗る
という進め方にこどもちゃれんじは繋ぎやすい!
キャラの補助があるので幼いころから勉強をルーチンに入れやすいのもポイントですね。
この流れだけだと最上位の成績を取ることは難しいのですが、そこまで学歴や成績にこだわらないのであれば全然OK。
自分達で自然体験や実験遊びが得意ならこどもちゃれんじをやるべき!
出典:こどもちゃれんじプラスHP
幼児期の学習と将来の学力とのつながりを考えるうえで、こどもちゃれんじの弱点となる部分が、勉強に繋がる理科の実体験や興味付けが不足することです。
でも、パパママが好きでそういった体験を家庭でもどんどん取り入れているようなら、それはこどもちゃれんじの弱点をバッチリ補っているという事。
理科の遊びが得意であればこどもちゃれんじの弱点がバッチリカバーでき、理系科目の『幼児期から好奇心が無いと好成績が取りにくい』という厄介な部分をうまく解決してくれます。
また、オプションで定期的に理科実験キットが届く『サイエンスプラス』もこどもちゃれんじにはありますので、そちらを利用してもばっちりです。
実際、このサイエンスプラスは本当によくできていますので、単純に理科実験のサブスクを探しているご家庭にもお勧めできる教材になっていますよ。
こんな家庭はこどもちゃれんじをやめておきましょう
- 教育熱心で将来の学歴を見据えた教材が良い
- 理系の勉強が得意になってほしい
端的にいえば、こどもちゃれんじ単体で考えるのであれば
- かわいいキャラや知育おもちゃが優秀
- お勉強の導入に向く
- 知的好奇心の育成にはやや向かない
という教材になります。
つまり『簡単に勉強に向かうけど自分から探求するようには育てにくい』ような教材です。
そして知的好奇心が育たないと成績がある程度のレベルで伸び悩みます。
おもちゃやキャラクターで勉強に興味を持たせることが上手ですが、だからこそ子供の好奇心が勉強内容まで向かずそこで止まり易いわけです。
さらに成長後に好奇心を育てることが理系科目は非常に困難ですので、上のような家庭には向かないというわけです。
年少以上で学歴を意識するならこどもちゃれんじは物足りない
年少以上になると、数やひらがなが分かるようになったりと、よりお子さんがお勉強らしいことが出来るようになります。
ですが、お勉強を含め将来の学歴や成績を意識するご家庭にはこどもちゃれんじは向いていません。
こどもちゃれんじが小学校受験などに対応していないというのもありますが
こどもちゃれんじの優れる点は『机に向かって勉強することに興味』を持たせることがとても上手なところです。
それに対して、成績が優秀な子供は『勉強内容に興味』を持ちます。
心理学から学習意欲を段階別で分けると次の通り
アメリカの心理学の研究で『自己決定論』と呼ばれる動機は次のように分けられています。
- Lv1:罰やご褒美のために勉強する『外部的動機』
⇒つけやすい勉強動機だけど比較的短期的な学習意欲 - Lv2:順位や学歴の為に勉強する『内部化された動機』
⇒ややつけにくい勉強動機、中期的な学習意欲に繋がる - Lv3:勉強内容が面白いから勉強する『内発的動機付け』
⇒つけるのに時間がかかる勉強動機、長期的な学習意欲に繋がる
この勉強意欲の段階の中で、成績優秀者はLv3とLv2、知的好奇心と目標に基づいて勉強します。そのうえ、昨今の文部科学省の方針から、Lv3が無いとテストで高得点が取りにくい方針に変わっています。
ですが、こどもちゃれんじが得意とするのはオモチャやキャラで気をひくLv1の『外部的動機』です。
そのため、成績優秀者が持つ『勉強内容に対する好奇心』を育てることにそこまで向いていません。
逆に言えば勉強内容への好奇心を高めるような活動が別で出来るのであれば、こどもちゃれんじでも成績上位は全然目指せます。
参考:文部科学省の方針に見る成績と勉強方法との繋がり
文部科学省の学習方針は『主体的で深い学び』となっており、昨今の学校の教育方針やテストもそれに沿った内容が見受けられます。この「主体的な学び」とは自ら進んで考え調べる学び、「深い学び」とは勉強した内容が実生活や実体験と結びつく学びです。これに対してこどもちゃれんじは知育オモチャやキャラクターと学びを関連付けることが多いため、やや方針がそれてしまいます。そういった能力が必要とされるのはテストの配点中1割~2割ですので、最上位の成績を意識するのであればこどもちゃれんじが向かないということになります。
理科の効果が特に弱い!こどもちゃれんじの足りない部分
理系の勉強への興味・好奇心は幼児期~小学校低学年までに決まってしまいます。
これはアメリカで7500人の子供を対象に学力を追跡調査した研究から判明しており、幼児期の知識量の差は8歳のテストで開き、そして13歳までその差が開く結果が出ています。
この事実に対してこどもちゃれんじは理科の内容と体験が足りません。
何故ならこどもちゃれんじに入っている理科の内容は、そのほとんどが生物単元に偏っているからです。
具体的にはこんな感じ
- 年少|こどもちゃれんじほっぷ
⇒年間理科7テーマ/内訳【生物5:物理1:化学1】 - 年中|こどもちゃれんじすてっぷ
⇒年間理科10テーマ/内訳【生物10】 - 年長|こどもちゃれんじじゃんぷ
⇒年間理科理科9テーマ/内訳【生物7:地学2】
確かに生物への興味を培う事も大切ですが、実際に理科を教えている人間からすれば、とくに中高の生物は暗記だけで点が取れるのに対して、意欲や興味が無いと中学以降の物理と化学単元は点が取れません。
逆に成績上位者はこの二つを好むことが多いです。
ですので、こどもちゃれんじのみで理系科目・特に理科の学力を期待することは難しいです。
もしそれでもこどもちゃれんじがいい!というのであれば、必ず年中からオプション教材のサイエンスプラスを追加しましょう。サイエンスプラスは化学や物理の要素が盛りだくさんです。
出典:こどもちゃれんじプラスHP
逆に生物単元であれば点が取れるので、そこまで理系を意識しないのであれば大丈夫です。
ちなみに、理科に強い教材という意味ではZ会、年長以上であればワンダーボックスなどが候補に挙がります。
こどもちゃれんじについての本音
上で何度も書いていますが、こどもちゃれんじの特筆すべき点は子供受けの良さです。
子供受けがいいから自分でやってくれる、自分でやってくれるから手間がかかりにくいというのが最大の特徴です。
ですが、お子さんに手間をかけずに賢く育てることはとても難しいと考えておいてください。
塾で数多くの生徒を送り出してきた私からしてみれば、理数系が苦手になればそれだけで中学生以降手間がかかります。
勉強しろの声掛け、塾の送迎、希望進路と成績の乖離といったところですね。
ですので、本音を言えばこどもちゃれんじは2~3歳までがベスト
そこからは手間がかかっても別の教材をお勧めします。
理科の好奇心育成に強いZ会
Z会は理科にとっても強い。うちは弱点を補うという意味でこどもちゃれんじと併用してました。
親子で体験する課題が特徴の教材ですので、やはり手間はかかります。ですが勉強と生活を結び付けるのが本当に上手な教材です。
特に年少の無料資料でもらえる絵本教材は、年齢関係なくとても有効ですので是非一度GETしてみてください。
算数と読み・受験に強いモコモコゼミ
モコモコゼミもパパママの手が掛かる教材です。
そもそものコンセプトが『紙での勉強は最後の手段』だから。
それでも、数遊びや形遊びが豊富で、なおかつ紙面ではなく実物を使った『幼児教育の仕方』をしっかりレクチャーしてくれます。
1カ月無料のキャンペーンを頻繁にしているので、ぜひ体験してみてください。
こちらは教材よりもどうやってお子さんに教えるべきかを書かれた『学習の手引書』が本体ですので、無料キャンペーンで一冊読むだけで、幼児教育の仕方がガラッと変わりますよ。
ちなみに年長から急激に難易度が上がる教材ですので、年長さんから始めるのはおススメしません。
ワンダーボックスで方向転換
ワンダーボックスは思考力・数学・プログラミングにとっても特化した教材です。
残念ながら理科要素はあまり優れているとは言えませんが、それでもこどもちゃれんじや他の教材に無い能力を養うのに優れた教材です。
学習内容としては学校の勉強内容とやや乖離している点が多く、思考力以外が薄いのはネック。
タブレット教材の学習効果ってどうなの?
IT社会でタブレットで出来る通信教材もどんどん増えてきました。
こどもちゃれんじももちろんタブレット学習がありますし、RISUキッズやスマイルゼミなんかも有名です。
ですが正直なところ私は幼児期の理系教育を推奨しているのでタブレット学習について反対です。
何故ならタブレットメインだと理科的な情報源が不足するから!
理科の好奇心を育てるには実体験が必要不可欠です。
算数や読み書きなんかはその8割が紙面で行われることなのでそこまで気にしないのですが、理科については圧倒的に実体験が勝ります。
タブレットは実体験を終えた後、実際には出来ない規模の理科や科学現象などを見るのに使うべき!というのが私の信条ですので、この場ではお勧めしません。
こどもちゃれんじをしたほうが良いかはお試ししてみてから!
色々と書いてきましたが、やはりどんな教材も試してみてどうかです。
お子さんによっては子供受け抜群であるはずのこどもちゃれんじでも食いつかないこともありますし、他の教材もやってみたら意外と手間じゃなかった、ということも十分あり得ます。
ここで紹介した教材はどれも体験や始めのひと月は無料となっているものばかりですので、一度無料資料を請求することをおすすめします。