イマイチ効果が分からないんだけど…
今回は、塾を経営する中で1,000人の生徒を見てきた私が、Z会の「あと伸び力」の効果がイマイチ分からないと感じるパパママに、どのようなところが優秀なのかを紹介します!
Z会の「あと伸び力」とはどのようなものか
あと伸び力を持った中高生の様子紹介
幼児期にあと伸び力を重視する理由
そして最初にこの記事についての結論をお話ししますと
- 成績最上位層のほとんどが持っている力
- はっきり分かるのは中学生から
- 中学生以降だと身につかない力
- 高校や大学受験で差が出る力
となっています。
このブログでは幼児期からのSTEM教育(理科、技術、工学、数学)や理系脳を育てることのメリットも併せて発信しており、そういった面でもZ会の優秀さが光っていますので、ぜひ見ていってください。
目次
Z会幼児コースを中高生向けの勉強から解説
Z会と言えば、幼児教育だけでなく中高生向けの教材販売も広く行っており、2023年度の受講生の合格実績として
東大合格1,262人
という凄まじい成績を誇っています。全体の合格者数が2,997人であることからもその実績の凄さが分かりますね。
ただ、ここで注目して欲しいのが、難関大学への合格数ではなく、
Z会は『難関大学へ合格するために必要な能力』を『幼児期から考えることが出来る』組織
という点です。
スペシャリストって感じですね
つまりは幼児教育とは言え、中学・高校や大学にむけた受験勉強についても考慮されている教材と言えるでしょう。
「あと伸び力」ってどういうものなの?
出典:Z-kai Inc.
さて、私は塾の経営の中で1,000人以上の中高生に対して理数系をメインに指導してきました。
指導してきた生徒のレベルは、下は平均以下、上は国立医学部までと幅広いです。
そんな私が子を持ちZ会幼児コースの教材を見て感じたのは
その気持ち分かる!
です。
一言ではとても言語化しにくい感情なので、箇条書きにしていきます。
- Z会の「あと伸び力」は「主体的に学びに向かう姿勢」
- その姿勢の元となるものは知的好奇心や思考力・問題解決力など
- 小学高学年以上であと伸び力が「有る生徒」と「無い生徒」がいる
- 「有る生徒」は学力的に優秀であることが多い
- 学力最上位の生徒はそのほとんどが「有る生徒」
- 「無い生徒」は受験まで「あと伸び力」が身につかない
つまり「あと伸び力」の別の面として
- 小学高学年以上の生徒では身につかない
- 無いと学力最上位になれなくなってしまう力
- だから幼児期から伸ばすべき力
という部分が見えてきます。
STEM教育・理系脳への興味と同じだね
塾の経営に携わってきた身としては
高校や大学受験が見え、塾に通い始めた段階では、この「あと伸び力」は伸ばすことが出来ず、まじめに努力しても成績があと一歩伸びない!という生徒をたくさん見てきました。
小学校高学年から中高生をメインに教えてきましたが、
もっと成績が上がる生徒がたくさんなのに!
いい子だから幼児期から伸ばせていれば…
という気持ちが沸き立ちます。
そして上がらないのはこぞって理系科目。
そんな私の気持ちを代弁するかのような教材がZ会幼児コースでは提供されています。
つまりは
- Z会は幼児期から大学受験までの教育を扱っている
- 難関大学の受験に必要な能力は幼児期から繋がっている
- だからそれを繋ぐための教材を提供している
となるわけです。
あと伸び力の効果って具体的にどんなところ?その後っていつ?
具体的にどんな感じなの?
では具体的に「あと伸び力」とはどのような形で見受けられるか紹介していきます。
基本的に幼児期の学習に関する記事ではありますが、「あと」伸び力の名の通りその差が数字として表れるのは中学以降が明確ですので、中学以降の様子から具体的に紹介していきますね。
中高生|あと伸び力のその後と効果は理系科目で顕著
公立の学校であれば明確な違いは中学校、それも数学や理科の理数系、STEM教育分野がメインに現れます。
あまり差が付きません。
ちなみになぜこの教科なのかというと、特に数学など暗記で高得点が取りにくい教科であり、さらに昨今の大学入試共通テスト(旧センター試験)において『思考力・判断力・表現力』が重視されることとなり、その前段階である中学からもその傾向が強まっているからです。
※実際は小学校でも同様の傾向が徐々に表れていますが、明確な差が出やすいのは現時点で中学からです。
ではあと伸び力≒好奇心や思考力、問題解決力として、「持っている生徒」と「持っていない生徒」どちらも高得点域にいる生徒として、塾で見る様子の比較をしてきます。
当然ではありますが「持っている生徒」のほうが勉強に前向きですが、前向きとはどのような様子として表れているかの例として診てください。
持っている生徒 | 持っていない生徒 | |
勉強に対して |
遊びの延長 学ぶことが楽しい 新しい勉強が好き |
義務 点を取ることが目的 暗記で点が取れることが好き |
思考力問題 に対して |
楽しい | 難しい |
間違えた問題 に対して |
解き方を見て関心 | 解き方を暗記 |
初見問題 に対して |
色々な解き方を試す | 「解き方を習っていない」から出来ない |
実験や 計算結果 に対して |
楽しい 現実世界と繋がる |
実験内容を暗記 紙の上の出来事 |
まだまだありますが、主要な点としてこれくらいにしておきます。感覚的には勉強がクイズの延長になっていると思ってもいいかもしれません。
悩んで楽しい、解けて楽しい、間違えて答えを見て「あー!」という発見の感覚、あれを勉強にも持っているわけです。
やっぱり「持っている生徒」のほうが
優秀と感じちゃうね。
そして差が明確に分かりだした中学以降ではこの「あと伸び力」はまず身につきません。
私も1,000人見てきましたが、中学以降でこの「あと伸び力」が身についた生徒は記憶にある限り1名のみです。
勉強をしてみたら楽しかった!というだけですので
そもそも素養を持っていたのだと思います。
つまりあと伸び力は
その差が分かるころには新たに身に着けることが難しい力である
という厄介な、しかして勉強においてとても大切な力なわけです
Z会幼児コースの教材とその後の学力とのつながり
どこが中学と繋がってるの?
Z会幼児コースは、当然ながら幼児向けで中学校以降の勉強内容が含まれているわけではありません。
でも、中学以降に他の生徒と差が付くための素養がたくさん含まれています。
『ぺあぜっと』の実験あそびとその後の学力
Z会幼児コースの最たる特徴の一つとして挙げられる、体験型教材「ぺあぜっと」。
こちらの内容と中高生での学力との関係を紹介していきます。
出典:Z-kai Inc.
例えばHPでも紹介されているこの体験学習。家にあるものを使って10円玉をきれいにしてみよう!という内容ですね。
お酢やお茶、ソースなどを使ってどれで10円玉をきれいにできるかな?という年中向けの実験です。
よくある実験のようにも見受けられますが
- お酢(と塩)で綺麗になる
⇒酸と金属との反応実験(小6) - 10円玉がピカピカになる
⇒金属の性質:金属光沢(中1) - 綺麗になるものならない物がある
⇒比較・対称実験(中1) - 綺麗になったものにシールを張る
⇒実験結果の記録と分析 - 普通の家庭・普段見るもので出来る実験
⇒勉強と生活の結びつき - 全ての工程を年中の子どもが自分で出来る
⇒意欲的な実験遊び=意欲的な学習
という、簡単ではありますが先取教育&あと伸び力が詰め込まれた実験になっています。しかも色々なものを自分で使うため子供もまず喜びます。
上のほうで書いた「あと伸び力を持っている生徒」の能力の一つ「実験が実生活と繋がる」部分もしっかり押さえられていますね。
ぺあぜっとの体験型学習とその後の学力
こちらは体験型学習のぺあぜっと。無料資料に載っている内容ですね。
坂道の角度が違う絵を比べて、ボールの動きを予想してその理由まで話すのがワンセットの体験学習です。
答え自体は簡単ではありますが
- 絵から動きを予想する
⇒数学の関数(中1) - 坂の角度による速度変化
⇒理科の運動(中3)や力学(高校物理) - 答えの理由を考える
⇒思考力や根拠・理系的考え
というこちらも先取り学習とあと伸び力が多分に含まれています。ではここで「答えの理由を考える」部分に着目してみましょう。
私が塾で小中学生に理科の現象について「何でこうなると思う?」と聞くと
「あと伸び力」を持っていない生徒は第一段階で
学校でそう習ったよ!
と元気に返してくれます。これはこれで素直でうれしいんですけどね。
それに対して「あと伸び力」を持つ生徒はそもそも私が質問する前に
何でこっちが速く転がるの?
と自ら疑問を持って質問してきます。
心の根底に『理解したい』という欲求が根付いているわけですね。
こういった理由・根拠を求める習慣は、私が1,000人見てきた中、少なくとも中学生~高校生で『新たに』身についてくれた経験がありません。
大学受験で生きるぺあぜっと&あと伸び力の凄さと
他にもこんな例を紹介します。
共通テスト(旧センター試験)の物理の問題で、図のような装置を動かしたときの様子を選べという問題ですね。
幼児教育の話なのに高校物理を出されても困るとは思いますが、そもそも「あと伸び力」自体が中学高校で差が出る能力なのでご容赦ください。
この問題、答えは④なのですが、生徒によって次のようなパターンに分かれます。
- 自分の経験的に合いそうなものを選ぶ
- 自分の経験と根拠に基づいて選ぶ
2番の生徒です。
どちらも当たり外れは発生しますが、「あと伸び力」を持っている生徒の考え方として以下のような手順を踏むことが出来ます。
- 経験上自分が乗った台座が動くと体は逆に傾く
- 台座の動きが右向きだから振り子は左に動く
- 水も同様に左に動くから左側に寄る
経験に基づいていながら根拠も踏まえた考え方になるわけですね。
この根拠も言葉ではなく計算式に基づく生徒や別の表現をする生徒もいますが、総じて
体験と思考を合わせ根拠に基づいた考え方を必要とします。それが出来るのが「あと伸び力」をもつ生徒ですね。
余計に差が出そうだね。
そして出来ない生徒はそもそもこの問題に対して根拠を考えるという発想自体が出てきません。
この差が大きく、普段から体験と学習と根拠・理由を習慣として生活している子とそうでない子の差が大きいわけですね。
そして、これまでの話で『ぺあぜっと』がそのための要素を多分に含んでいることが分かると思います。
まとめ|「あと伸び力」はその後に分かるが「今」育てるべき力
今回はZ会幼児コースの『あと伸び力』が、具体的に中高生ではどのようなものかを中心に紹介してきました。
- 学力最上位層に入るために必要な能力
- 出来る生徒とそうでない生徒で完全に分かれる
- 思考力や知的好奇心であるが後々では身につかない
- 中学以降の理系科目で大きく差が付く
- 受験では「あと伸び力」を必要とする問題が出る
ちょっと焦るね
確かに焦るかもしれませんが、重要なところは「あと伸び力」にあたる経験、思考を促すようなやり取りや体験、実験遊びなどを行っているかどうかです。
お家で意識的に取り組んでいるようであれば、Z会に拘らなくても全然問題ないと思います。
請求してみてもいいと思います。
請求後も特段勧誘が来るわけでもありませんし、請求自体も簡単にできますので、気になるようであれば一度ご覧ください。