いろいろなところで面倒くさいという評価がされがちですが、それでも我が家はZ会の幼児コースを年少版・年中版と受講しています。

今回はZ会幼児コースの体験型教材「ぺあぜっと」の実際の内容と、具体的にどんな効果があるのかを踏まえて解説していたいと思います。

この記事の内容
  • Z会の『ぺあぜっと』は面倒くさい
  • 教育効果はとても高い
  • 内容紹介と教育効果が高い理由
  • 文部科学省の方針との繋がり

文部科学省が掲げる教育方針『STEAM教育』とのつながりや、成長後にどう勉強と繋がってくるのかも踏まえて解説していきますので、Z会の幼児コースに興味がある方はぜひ見ていってください。

Z会の年中向け体験教材『ペアゼット』は面倒くさい以上に優秀

ぺあぜっとは、『親子で実体験として課題をこなす』という教材です。

例えば

  • 『一緒に○○を料理してください』
  • 『外で△△を見つけて◆◆して遊びましょう』
  • 『◇◇を使って■■をつくって遊びましょう』

といった形ですね。

所長
だいたい毎週末取り組むとちょうどいいような分量になっています。

それに加えて、年少さんであれば小さい絵本の「いっしょにおでかけブック」、年中さん以降であれば添削付きの提出課題「ぺあぜっとしーと」が合わせてついてきます。

例えばこちら。
最近のぺあぜっとの課題で左が年少、右が年中向けのお料理体験。

どちらも皮むきが題材となっていて、

  • 年少|皮をむいて変化を体験してみよう!
  • 年中|お湯でトマトの皮をむいて味付けしよう!

といった内容になっていました。

さて、上に書いている通り親子で取り組むこと自体が課題となっていますので、そういった点では正直めんどくさいと感じる教材になっています。

工作課題も材料は殆ど付属していませんので、その準備も必要になってきます。

例えば年少では『トイレットペーパーを子供の身長より高く積み上げる』といった課題がありましたが、高く積めるほどの在庫が無かったので新しく購入しました。

ちいぴ
確かに他の通信教材と比べるとすこし面倒だね

しかし、そこはものの考えようでして

  • 毎週末の遊びネタが提供してもらえる
  • 面倒くささを上回る教育効果を期待できる

と考えて頑張っています。

特に教育効果については下で詳しく書きますが、少なくとも私が塾の経営・講師としてたくさんの生徒たちを見てきたうえで『勉強が好きになるためにこんなことを子供には教えたい』と考えていたことがたくさん詰まっていました。

大学受験のプロが分析!Z会の年中『ペアゼット』内容と効果

さて、そんな面倒くさいといわれるZ会幼児のぺあぜっとですが、構成としては毎月大体次のようなものになっています。

  • おもちゃなどの工作遊び
  • 身の回りのもので科学実験あそび
  • 体を使った遊び
  • 食育・料理体験

それぞれ『遊び』と書いていますが、本当に遊びですのでまずお子さんは嫌がりません。

『遊んだ結果が学びに繋がる』といううれしい教材になっていますが、その内容もとっても考えられており、幼児期~大学受験、果ては社会人向けの教材まで幅広く提供しているZ会ならではの物になっています。

所長
私も数多くの学生を大学に送り出してきたプロとして、具体的にどのような部分が優れているかを紹介していきますね

その前に、そもそもぺあぜっとの『遊びが学びに繋がる』ということ、つまりは実体験が学びと結びつくことはとても効果が高い学習方法だということが、幼児に限らず数多くの教育研究から明らかにされていることです。

例えばアメリカ・ワシントン大学のスコットフリーマンらの研究で、

実体験を伴わない学生は試験の不合格率が1.5倍になる

という研究結果が出ています。

ちいぴ
不合格率1.5倍ってヤバいね!

このように実体験を伴った学びはとても効果的なのですが、特に幼児期はまだ遊びと勉強との区別がついていません。

つまり実体験を学びに取り入れる習慣をつける&勉強を遊びのように楽むよう育てるチャンス!

Z会幼児コースの『ぺあぜっと』は本当にそこがうまく作られており、特に理科的分野へ繋がる体験型の教材になっています。

ペアゼット年中の工作遊びは理科や工学とも繋がる

まずはこの写真、ぺあぜっと年中の夏の課題の一つです。

段ボールや割りばしなどを使ってうちわを自分で作ってみるという課題ですね。

一見すると勉強と関係ないようにも感じますが

  • 風や空気といった目に見えない物で遊ぶ
    ⇒自然や科学への興味や好奇心が育つ
  • 身近な物を組み合わせて役に立つものを作る
    ⇒数学や理科の知識を実社会に役立てる工学の体験

というとても考えられた課題になっています。

そのほか、別の課題を紹介すると

こちら、輪ゴムを使ったおもちゃ作りですね。

この課題は一緒に届く書込み式ワークの『考える力ワーク』と繋がっています。

所長
この一連の流れ、ゴムで遊んでその性質を見直す流れが本当に素晴らしいと思いました

ここでは

  • 先ほど同様身近なものを役立てる工学
  • ゴムの伸びに対して目に見えない『力』を考える
    ⇒理科の中でも物理・力学の要素を観察する

という課題になっているわけです。

このように身の回りの現象を遊びに変え、さらに勉強と自然に結び付けているのがぺあせっとの工作遊びが凄いとおもう理由です。

化学が身近になるペアゼット年中の実験遊び

次に紹介するのが化学実験遊びについてです。

こちらはZ会のHPにも載っているものなのですが

出典:Z会HP

うえの画像のように、身近にある調味料に含まれる酸で10円玉の錆びを落とす、という実験になっています。

酸やアルカリといった、小学校高学年や中学でやる内容の先取ともいえる内容ですが、正直この実験だけではそこまで珍しくありません。

ちいぴ
確かに実験図鑑とかでもよく見かける気がする…。

ですが、このHPでも紹介されている実験、実は前段階があります。

それがこちら

これ、何をしているかというと

  • よく生えている雑草『カタバミ』を使って10円玉の錆びを落とす

という課題になっています。

カタバミには山芋のかゆみの原因と同じ成分である『シュウ酸』という酸が含まれているので、その酸を使って10円玉の錆びを落とすわけですね。

所長
これ本当に画期的な学習だと思いました!

つまりこの一連の実験遊びは

散歩で見る「雑草」と家にある「調味料」と10円玉の「化学反応」が繋がるように出来ているわけです。

こうして身の回りのものと不思議な反応とが結び付くという点が、小学校以降でも理科への好奇心、興味にしっかりと繋がりますので、とても凄い教材だと思いました。

体を使った遊びや料理体験もしっかりと勉強に結びつけてある

上のような工作遊びや実験遊びの他にも、体を使った遊びや料理ですら勉強としっかり繋げてあります。

こちらは夏の体を使った遊びで、生き物の真似っこです。

これ自体がまず生き物、つまりは生物分野に興味を持てるように作られていますし、さらにその生物がどのような動きをするかという観察も含んでいます。

観察自体が自然科学の分野で非常に重要な行為になっていますので、それを遊びながら実施できるわけですね。

また最初に紹介したこの料理についても同様。

年少さんの皮むきのように『形や見た目の変化に興味を持たせる』ことがそのまま科学的探究心へと繋がっていきます。

所長
分かりづらいのですが
殻をむく前も後も『玉子』という同じ物体になっており、同じ名前で見た目が違うという考え方で行けば化学の素養・興味に繋がってます。

トマトの湯剥きに至っては、熱による細胞の変化や熱の伝わりといった生物・化学・物理と幅広い領域に興味を持たせる内容になっていますし

その他にも、

  • キュウリを切ったら丸い断面
    ⇒斜めに切ったら楕円になる!|数学の素養
  • ジュースを固めてゼリーを作る
    ⇒ゼラチンが固まる様子を体験!|化学の素養

と、ただの料理ではなくいろいろな学びと結びつけてあるのが特徴です。

こういった『勉強以外の体験』と『勉強』とを本当にうまく結びつけてある教材内容になっています。

未来の大学受験とペアゼット

とまあ、勉強内容と実生活や遊びが結び付いた内容となっているぺあぜっとですが、近年の大学受験でも同様に『実生活と結びついた問題』が頻繁に出題されるようになっています。

これは2021年度、センター試験から新しく変わった『共通テスト』の内容がこういった方向性の問題を多く取り入れているためです。

ちいぴ
幼児教育で共通テストの話・・・?

と、皆さんも思うかもしれませんが、この『学んだ内容と実生活を結び付ける習慣』、とくに理系科目は後からでは身に付きません。

実際、『勉強が得意な子』が『実生活と結びついた問題』で点が取れないことが多発。そして少なくとも小学校高学年以降に、塾だけでそこを克服することが非常に難しいんです

所長
しかも『センター試験』は30年続いたので
おそらくお子さんが受ける試験も『共通テスト』が続いていると思います。

ですので、塾が必要となる前段階から勉強と実生活とを結び付けてくれる『ぺあぜっと』は本当に教材として優秀だと感じています。

STEAM教育とペアゼット

さて、皆さんは『STEAM教育』や『教科等横断的な学び』、『主体的で深い学び』といった言葉を聞いたことがありますか?

ちいぴ
少し前にニュースになっていた気もするけど…

これらの言葉は、文部科学省が推進している教育のことで、いうなればITやAIの発達により『変化が速い社会に対応できる人材を育てよう!』という教育方針のことです。

理科が得意!社会科が好き!といった話ではなく、教科の区別なく総合的に知識を利用して問題を解決できる人材や、問題解決の為に自分から学んでいける人材を育成することを目指しています。

所長
つまりは学んだ事を何でも活かして活躍しよう!って教育ですね。
昨今の共通テストや高校受験にもその傾向が見られます。

さて、この中のSTEAM教育、理科(Science)、技術(Technorgy)、工学(Engeneering)、芸術(Art)、数学(Math)の頭文字を合わせたもの(文部科学省のAはもっと多様ですが)となっており、それを実生活で活かそう!という教育ですので、ここまで紹介してきた「ぺあぜっと」がまさにこのSTEAM教育になっています。

ちいぴ
文部科学省の教育方針にしっかり合わせて作られているってことだね

普段STEAM教育の教材を調べると、たいていはITやプログラミングに関連したものが出てきますが、Z会の幼児コースはより全体的なSTEAM教育にのっとった教材になっています。

まとめ|ペアゼット年中は隠れた理系教育がたくさん

今回は、うちの子が楽しく受講しているZ会・年中の体験教材『ぺあぜっと』の内容とその効果を紹介してきました。

今回のまとめ
  • ぺあぜっとは準備や手間がかかるが優秀
  • 遊びが理系学習から将来の受験にも結びつく内容
  • 文部科学省が進めるSTEAM教育が詰まっている

私自身、私(理系)の経験やこれまで見てきた生徒たちの様子から、どんな教材があれば子供がより勉強好きに育つかな?と考えいろいろな教材を体験してきました。

そんな中で現行の受験や教育研究論文を比較して、『教育効果』という面ではZ会幼児コースが一番適していると思い受講しています。

所長
手間や料金、お子さんが楽しめるかといった要素もあるので、もちろん他の教材が良い面も沢山あります。

ちなみに料金の方は

コース 料金
年少 \2,375
年中 ¥2,755
年長 ¥2,850

となっていますが、中学以降の塾代\30,000~\50,000/月を考えると、ここは正直誤差の範囲だと思っています笑

ですので、どちらかというと楽しく・無理なく取り組めるかの方が大切だと思っています。

娘はとても楽しく取り組んでいますが、実際のところクイズ遊びや図鑑を読んだりといったことを日常的に行ってきたためかもしれませんので、何よりもまずは無料体験してみることをおすすめします。

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